知ってるようで知らない目のせかい ②近視

知ってるようで知らない目のせかい ②近視
眼はよくカメラにたとえられます。眼に入ってくる平行光線を、カメラのレンズに相当する角膜と水晶体により屈折させ、フィルムに相当する網膜に焦点を結びます。しかし、網膜上に焦点を結ばない状態を屈折異常といいます。屈折異常には大きく分けて、近視・遠視・乱視があります。
そのなかでも今回は、日本人に多くみられる近視についてお話します。

近視とは

臨床的にいうと、遠方からの平行光線が眼内に入ったとき、網膜より前方に焦点を結ぶ眼をいいます。簡単に言えば、裸眼状態で近くにピントが合う眼です。近視が強ければ強いほど焦点距離がより近くになります。その焦点距離より遠くを明視したい場合には凹レンズで近視矯正の必要があります。

軸性近視と屈折性近視

近視の分け方の一つに、成因と屈折要素の変化からみた軸性と屈折性があります。
軸性は角膜や水晶体などのレンズ系が正常にも関わらず、眼軸が延長した結果、網膜前方に焦点を結んだ近視眼をいいます。小児にみられる近視は大抵このタイプです。遺伝的要素が強いとされています。
一方、屈折性は、眼軸の長さは正常範囲ながら、角膜や水晶体の屈折要素に異常を伴うものです。生活環境や眼疾患など後天的要素が強いです。白内障など、水晶体が濁ってくると近視が強くなることがあります。

近視の過矯正に要注意

・子供の場合
学童期にみられる近視の中で、ときにみられる偽近視というものがあります。これは、近視がないにも関わらず、調節の緊張により、一時的に近視状態となり、遠方視困難を訴えるものです。
また、子供は調節力が強く、これがより強く働くと屈折検査の結果が実際より近視が強く出る傾向があります。とくに初めて近視の眼鏡をつくる際は、これらを考慮する必要があります。ときに調節麻痺剤を用いて屈折検査を行い、その近視が本当であるか、または、調節麻痺剤を薄めた点眼薬を処方して、しばらく様子をみてもらうという場合もあります。

・大人の場合
一時的な調節緊張は、大人にもみられます。とくにパソコンを長時間使用している人は要注意です。
その調節緊張が続いたまま眼鏡を作ってしまうと、どんどん度が強くなり、過矯正の眼鏡を装用することになります。そうなると、余計、眼は近業時に調節を強いられ、最悪な場合にはさらに強い度の眼鏡を欲するという悪循環となります。近視の場合、過矯正は眼精疲労の原因にもなりますし、禁忌です。若い人でも、近業時には度の弱い眼鏡をしたり、眼科で眼鏡をつくる際には仕事の内容なども相談したりするとベターでしょう。
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