知ってるようで知らない目のせかい ⑧ドライアイ

知ってるようで知らない目のせかい ⑧ドライアイ
ドライアイとはいわゆる乾き目のことですが、患者さんによっては訴えはさまざまです。
「目がショボショボする、ゴロゴロする、目が重い」という症状もドライアイによるものという場合があります。また、疲れ目の訴えで来院した患者さんの6割は、ドライアイが関係しているとも言われています。

涙のしくみとドライアイ

涙は、油層・水層・ムチン層と三層構造になっています。
最も外側にある油層は、上下のまぶたの縁にあるマイボーム腺から分泌される油性の液体の層です。その下の水層が蒸発したり目からこぼれるのを防ぐ働きがあります。水層は、涙の大半を占める涙液の層で、涙腺でつくられます。この涙液は眼球の粘膜を潤すだけでなく、角膜や結膜に栄養を運んだり、細菌の侵入を防いだり、粘膜にできた傷を早く治す働きをしています。角膜に最も近い部分のムチン層は、結膜や角膜から分泌される粘液です。このムチン層が角結膜の表面を覆い、一部が水層に混ざることで、その上の水層がまんべんなく広がることができます。
それぞれにこういった役割があるわけですが、この層のどこかで異常が起きるとドライアイになります。

なぜドライアイは起こるのか

最も多い原因は、眼球表面の涙液の量が減少することです。それには、涙液の分泌の低下と涙液の蒸発が多くなるという2つが影響しています。そしてそれらは生活習慣から生じていることが多く、以下のような要因があげられます。

・空気の乾燥
空気が乾燥していると、目の表面から涙液が蒸発しやくなります。そのため、湿度が低い秋から冬にかけてドライアイの症状が強くなります。夏場も、クーラーの効いた部屋に長時間いたりするとドライアイになります。

・瞬きが少ない
瞬きは無意識にしているものですが、人は何かに集中していると瞬きの回数が減ります。瞬きをすることで角膜を刺激し、涙腺からの涙の分泌を促します。また、涙を角結膜全体に均等に押し広げたり、汚れた涙を排出させる働きもあります。そのため、瞬きが減ると、涙液の蒸発が進むだけでなく、分泌も低下し、涙の膜が途切れてしまいます。現在ではパソコンやスマホの長時間利用でこのような症状が起きている人が大変多いです。(VDT症候群)

・コンタクトレンズ
現代のコンタクトレンズは目が乾きにくいタイプも数多く出ていますが、それでも角膜を覆うもののため、裸眼よりはドライアイになるリスクは高くなります。使用期限を守らなかったり、ケアを怠ると、レンズの汚れやキズが涙の膜を不安定にしたり、結膜のムチン分泌を低下させることもあります。

次回は、ドライアイの治療に使用される目薬についてお話します。
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