読んだらはまる、宮部みゆきのおすすめ本~時代小説~

読んだらはまる、宮部みゆきのおすすめ本~時代小説~
前回、宮部みゆきさんの現代小説のおすすめを紹介させていただきましたが
宮部みゆきさんの作品を紹介するうえで時代小説は欠かせません。
時代小説は、なんだか難しいから読みにくいと思ってらっしゃる方にも
宮部みゆきさんの時代小説は表現が分かりやすく、登場人物のキャラクターや
心理描写がしっかりとしているので読みやすいと思います。

●ぼんくらシリーズ


江戸時代、長屋を舞台にした人情色の強いミステリーで、
物語は鉄瓶長屋で八百屋の息子、太助が何者かに殺されることから始まります。
すぐに解決しますが、うやむやのままになっている部分が多く
あまりスッキリしない感じでしたが、その後におこる事件も含め最後には
そのスッキリしない感じが物語の重要なポイントなのだとわかります。
主人公の見廻り方同心、井筒平八郎。そして甥っ子の弓之助。
煮物屋を営むお徳。差配人の久兵衛と佐吉。
登場人物が魅力的です。
時代小説ですが、施行されていたであろう法令や将軍の名前などは
一切登場しません。鉄瓶長屋の世界だけに徹しているのが
読みやすくて分かりやすい、面白いポイントです。
ぼんくら』で一応は完結しますが、少しだけ残った謎が
日暮らし』で解明されます。その後に謎は残りませんが、後日談が
おまえさん』という感じになって話しがつながります。
ですから、『ぼんくら』→『日暮らし』→『おまえさん』
この順番で読まれることをおすすめします。

●あかんべえ


なぜ、お化けたちは「ふね屋」に居着いているのだろう?
なぜ、小さな女の子のお化けはおりんに「あかんべえ」をするのだろう?
料理屋「ふね屋」にいるお化けと主人公の少女おりんの面白くおかしい、
でも最後には、涙なくては読んでいられないとてもいい作品です。
お化けや少女の描写がとても丁寧なのでオカルト物ではあっても、
そう思えない面白さがあります。
『あかんべえ』は長編小説ですが、オカルトテーマ要素がある短編小説集を
宮部みゆきさんはたくさん書いています。
『あかんべえ』が気に入ったら、
三島屋変調百物語というサブタイトルがついている
おそろし』『あんじゅう』『泣き童子』を
手に取ってみると気に入っていただけるかもしれません。

●蒲生邸事件


受験に失敗した主人公が時空を飛んで、これから二・二六事件が起ころうとしている
昭和二十三年の冬の蒲生邸宅へタイムスリップします。
歴史には名を残さない普通の人たちの思いだったり
時を超えた大きな思いだったり、人間の心情がよく描かれている作品です。
この作品は厳密に分けるなら現代小説なのかもしれませんが
筆者の中では時代小説に入るものなので、こちらで紹介させていただきました
宮部みゆきさんの書くジャンルは他にも、ブレイブストーリーのようなファンタジーもあり
様々なジャンルの作品を書きますが、どの作品にもいえることは、
人物描写や背景描写が丁寧で分かりやすく読みやすいということだと思います。
ミステリーものではスピード感がなくてもその丁寧な描写があるので
時間を忘れて読みふけってしまいます。

ちなみに、筆者が宮部みゆきさんのすべての作品の中で一番好きな作品は
先ほど紹介させていただいた『蒲生邸事件』です。
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